たまには軽い話を書いてみます。
今さらというか、いまだにというか、毎晩のように夫婦で『桃太郎電鉄 *1 』というゲームをプレイしています。
ゲームはストレス解消には向かないという説もあるようですが、プレイしている間は少なくとも辛い現実から逃避することはできます。
今さら桃鉄の話
『桃太郎電鉄』と言っても、最新のバージョンではなく、かなり古いバージョンを古いハードでプレイしているのですが、ゲームシステムとしてはずいぶん前から完成しているので、古いバージョンでも問題なく遊べます。
時事ネタは古くなっていますが、ゲーム自体にはあまり影響しないので、大した問題にはなりません。
桃鉄とは
『桃太郎電鉄』略して「桃鉄」とは、簡単に言うと、スゴロクをベースにしたゲームで、それに加えて、物件を買い集めて収益を上げるという要素や、「カード」を使って自分に有利なようにしたり、他のプレイヤーの邪魔をしたりという要素があります。
ローカルルール
このゲーム、「カード」の使い方でプレイの幅が大きく広がるのですが、我が家ではローカルルールがあり、人間同士での「いじわるカード」の使用は禁じられています。
実は以前プレイしていた時に喧嘩になってしまったことがあって、その時に出来たルールなのですが、再びプレイするようになった今も、そのルールが適用されています。
私が本気でプレイしてしまうと、勝負にならないので、ハンデのようなものとも言えますが。
ぬるい感じで遊びながら
そんなわけで、ちょっとぬるい感じで遊んでいますが、私としてはトップを目指すために、物件の買い方を工夫したり、リスクとリターンを秤に掛けてギリギリの選択をしたりして、それなりに楽しんでいます。
そうすると、ほとんどが私の優勝で終わることになり、なんだか申し訳ない気持ちになってしまうので、物件の買い方やカードの使い方を妻にアドバイスするのですが、妻はあまり言うことを聞いてくれません。
「ここはちょっと無理してでも・・・」というときに、収益率の高い物件を買わなかったり、逆に収益率の低い物件を無理して買ってしまったり、あるいは、「ここは勝負所でしょう」というところでカードを温存したり、逆に使う必要のない時に使ってしまったり・・・
妻の遊び方
私にとっては理解しがたい、セオリーを無視した選択が目に付く妻のプレイスタイルですが、最近になって、その理由が分かりました。
妻の桃鉄での目標は「貧乏神がつかない状態を保ち、適度に買い物を楽しむ」というもので、「必ずしもトップにならなくても良い」のだそうです。
常にトップを目指すのが当然と思い込んでいた私にとっては、カルチャーショックのような驚きだったのですが、妻の不可解な行動の謎が解けてすっきりしました。
気軽に外出できず、買い物も思うように出来ない現在の状況において、その代替として楽しむという目的もあるのでしょう。
収益率にとらわれて欲しくもない物件を買ったり、自分より上位のプレイヤーをどうやって引きずり下ろすかを常に考える私は、ゲーム本来の楽しみ方を忘れてしまっているのかもしれませんね。
ストレスとの付き合い方
ところで、「アメリカ心理学会」が「よくある間違ったストレス解消法」の1つとして「テレビゲーム」を挙げているとする情報があります。*2
それによると、間違った解消法とされるのは次の9つ。
- ギャンブル
- ショッピング
- タバコ
- 酒
- やけ食い
- テレビゲーム
- ネットサーフィン
- テレビを見る
- 映画
一方、正しいとされる解消法は次の8つ。
- エクササイズ
- 瞑想
- 読書
- 音楽
- 散歩
- 友人や家族と過ごす
- マッサージ
- お祈り
「間違っている」と言われても・・・
でも、「正しい」とされているからと言って、実行できるとは限りませんし、実行できたとしても、常にやり続けることは不可能ですよね。
たとえ「間違っている」と言われても、辛い現実を考えないでいられる時間を作ることが、生きていくためには必要だと思うんですよ。
健康を害するものや、依存症になるほど過度にのめり込むのは避けなければなりませんが、ちょっとゲームをするくらいだったら問題はありませんよね。
調度良い桃鉄
桃鉄は、取りあえずサイコロを振ればゲームを進められるため、あまり深く考えることができない状態の時でも、気軽に始められます。
一方で、ゲームを進めるにつれて、物件の購入やカードの使い方、貧乏神をいかに避けるかなど、考える要素が増えていきます。
そのバランスが調度良いので、桃鉄は現実逃避にとても向いていると思います。
無理をせずに
とは言え、もしも再発が分かったばかりの頃にゲームをやろうと誘っても、きっと妻はやろうとはしなかったでしょう。
時が経ち、ようやくゲームが出来るまでに心が回復したのだと思います。
今の妻にとっては桃鉄が調度良いのです。
「ストレス解消には〜すべき」などとあまり肩肘張らずに、その時々にできそうなことから気楽にやってみるというのも良いのではないでしょうか。
*2:「ストレス解消」についての長い注釈。
検索で見つけた中で古いものは「アメリカ心理学会が認める、“本当に効く”8つのストレス解消法 | パレオな男」や「アメリカ心理学会が認める「間違った9つのストレス解消法」と「本当に効く8つのストレス解消法」 | ガジェット通信 GetNews」など。
これらのサイトでは、ソースとして「アメリカ心理学会」のプレスリリースのページにリンクを貼っているのだが、実際に訪れてみると、現在は違う情報が掲載されている。恐らく2014年頃には、掲載されていたのだろう。
できればソースを確認したかったのだが、サイト内の検索をしても見つけることが出来なかった。(私の調べ方が甘いだけかもしれないが)
最近になって書かれた同種の記事の多くは、ソースを確認せずに孫引きをしている可能性がある。このテの情報は、発信者の手を離れて1人歩きしてしまうことがあり、拡散していく過程で情報が改変されてしまう可能性もある。不確かな情報に振り回されることのないように気を付けたい。